





二重梁の家
Double beam house, 2017
所在地東京都江東区
用途住宅
延床面積91.78㎡
構造・規模木造・地上3階
建築田中花巻事務所
設計協力酒谷建築設計事務所
構造平岩構造計画
東京下町の住宅密集地にたつ4人家族のための住宅。敷地は準防火地域で、
繊細な柱や梁をそのまま室内に見せる仕上とするために、
外壁の開口部に対する面積制限をクリアすることで施行令第136条の2に適合する建築物としている。
収納量を確保する必要があったため、
限られた空間の中に圧迫感の小さいオープンなクローゼットを考えるところから設計がスタートした。
敷地は人通りの多い2つの道路に面していて、
建物を二重の構成にすることで外側にオープンクローゼットやベンチ等の家具や階段を配置して、道路との距離を確保した。
二重の外側にあるベンチや机・ベランダは、外部と内部を繋げる縁側のような空間になっている。
二重の構成は、内側の4本の柱と二重梁によってつくられている。
二重梁の間に梁を通して挟むことで片持ちのベランダをつくるとともに、
全体の梁の断面を小さく抑え、小さな空間の中に繊細な構造を実現している。
天井から浮いている二重梁の下の梁には、暮らしの中で必要な色々なもの、
本棚や照明器具・植木鉢・カーテン等を吊ったり巻きつけたりぶら下げたりすることで二重梁の周りにアクティビティが生まれ、
生活を楽しむことを考えた住宅。